最近、ネットニュースで風呂ナシアパートが記事になっていた。
風呂ナシで築数十年のアパートのほうが安いし、銭湯通いすれば問題ないというインタビュー記事だったのだが違和感しかない。
多くの人が思うようにシンプルにお金ないから令和の時代になっても風呂ナシアパートを選ばざるを得ないというのが真実であろう。
風呂がある住居とない住居、どちらがいいかと聞かれてあえて風呂がない住居を選ぶ人間がどこにいるのか。
本音を言えば当然風呂のある住居に住みたいけど、お金がなくて風呂ナシアパートにせざるを得ないだけだ。
何でこんなことが言えるかと言うと自分が学生時代に風呂ナシアパートに住んでいたからである。
なぜ自分は風呂ナシアパートを選んだのか
なぜ学生時代に風呂ナシアパートに住んでいたのか。
理由の一つはシンプルにお金がなかったというものだ。
なぜなら親からの支援が一切なく家賃水道光熱費その他もろもろの生活費を奨学金とバイトでまかなわなければならなかったからだ。
僕が学生やってた時にはすでに風呂ナシアパートはかなりの時代遅れ扱いで、多くの学生は風呂トイレさらにはエアコンまで完備されたこぎれいなアパートやマンションに下宿していた。
同級生や友達を見ても、自分と同じように風呂ナシアパートに住んでる人なんて全然いなかった。
そしてもう一つ理由があるのだが、風呂ナシアパートだと大学が無料で紹介してくれたからというものだ。
普通、不動産屋さんを経由して部屋探しすると当然仲介手数料などがかかってくる。
しかし風呂ナシアパート限定で大学の紹介を利用するとそれが無料だったのだ。
家賃が安くて仲介手数料も無料。全然お金のなかった当時の自分が食いつくのは当然だ。
そういうわけで当時築40年以上、家賃月2万円の風呂ナシトイレ共同のアパートに住んでいた。
慣れるとそれほど不便は感じない、しかし・・・
さて風呂ナシアパートに実際に住んでみた感想であるが、思ったよりは不便を感じないというか別に違和感ないというかそんな感じだった。
実家の自分の部屋に自分専用の風呂やトイレがなくても全然不便に感じないのと同じ感覚と言えばわかっていただけるかと思う。
風呂は銭湯に行ったり、あるいは大学の体育館に当時一般学生でも利用できるシャワールームが併設されたトレーニングルームがあり利用登録すれば無料で利用できたのでそこに通ったりしていた。
なので思ったほど不便に思わなかったし、これで家賃も安いしむしろ身分相応な感じがしてた。
とはいえ、時々不便に思うことはあった。
やはり風呂を外部に頼らないといけないので、雨の日や夜遅くの帰宅になってしまったら行けない。
大学のシャワールームも銭湯も24時間365日やってるわけではないので、行きたいときに行けないなんてことは珍しくなかった。
また夏場だと銭湯や大学のシャワールームへの行き帰りで再び汗をかいてしまって何のために風呂に行ったのか分からなくなったり。
そもそも銭湯は一回410円(当時)かかったので毎日銭湯に行くこともできない。毎日銭湯通うと1ヶ月1万円は余裕で超えてしまう。
なので毎日風呂に入るというのはなかなか難しく、よくて2日に一回、ひどいと週2回とかの入浴だった。
男子大学生だったのでまだこれでもなんとかやれたが女子だったらまず無理だろう。
家賃同じだったら風呂ナシアパートはまず選ばない
もし風呂アリのアパートとナシのアパート、家賃が同じだったらまず後者は選ばない。
それが普通の感覚だろう。
実際に住んでみて思ったほどは違和感感じず、なんなら居心地の良さすら感じてたのは事実だが風呂に入りたいときに自由に入れない不便さはいつもあった。
もう一回風呂ナシアパートに住みたいか?と聞かれたら自分は迷わずNoと答えるだろう。
学生時代だからできただけで社会人になってから風呂ナシアパートはかなりキツいはずだ。
風呂ナシアパートを「あえて」選ぶ人たちが増えているかのような記事を見て、かなり違和感を感じた次第だ。
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